また、チェック項目が増えた。
増えることはあっても、減ったことはない。
YouTubeで「改善ごっこで改悪される会社の特徴」という動画を見た。
コメント欄に、こんな書き込みがあった。
海外では、手順を削ることが改善。日本は、手順を足そうとする。
たしかに、と思った。
コメント欄は、ほぼ全員「うちの会社だ」状態だった。俺もその一人だ。
1. 改善は、なぜ「足す」方向にいくのか
理由は、たぶん単純だ。
足せば、対策した形が残る。チェック欄が一つ増えれば、「やりました」と言える。
やめるのは、そうはいかない。やめた後に何かあったら、言い出した人の責任になる。
足すのは簡単。削るのは難しい。
だから、改善は放っておくと、足す方向にしか進まない。
誰かが悪いわけじゃない。そういう力が、自然に働いている。
2. 職場で増えていくもの
俺の職場でも、昔から少しずつ増えてきた。
チェック項目。 数えたわけじゃないが、体感で昔の1.5倍くらいにはなっている。
作る資料・成果物。 種類が増えた。体感では3種類くらい。
厄介なのは、一つの追加が、毎日の全件にかかってくることだ。
1件あたりは、ほんの少し。でも、それが毎日、全件分。積もると、ちゃんと重い。
「良い取り組み」。 外で評判のいいやり方を取り入れる。プロとして、という話にもなる。どちらも、良いことだと思う。
足した人を責める気はない。みんな、良かれと思ってやっている。
3. お金にならない仕事
ただ、一つだけ言えることがある。
良い取り組みでも、売上にはつながらない。給料にもつながらない。人も、時間も増えない。
仕事だけ、増える。
やればやるほど、持ち出しになる。
頑張りが給料に反映されないのは、前にも書いた通りだ。
4. 削る改善という考え方
改善には、昔から言われている順番がある。
やめる → まとめる → 入れ替える → 簡単にする。
英語の頭文字をとって、ECRS(イクルス)と呼ばれる。
大事なのは、最初が「やめる」だということ。
足す前に、まず「これ、やめられないか」を考える。まとめられないか。順番を変えられないか。簡単にできないか。
足すのは、その全部がダメだったときの、最後の手段のはずだ。
せめて、一つ足すなら、一つ削る。それだけでも、だいぶ違うと思う。
5. 会社では削れない。だから、生活は削る
とはいえ、会社の手順は、俺には削れない。
権限がないし、言い出した人の責任になる構造も変えられない。
だから、自分の生活のほうを「削る改善」でやってきた。
固定費。保険。車。足すんじゃなく、やめる。まとめる。安いほうに入れ替える。
削った分は、そのまま資産に回っている。
会社では削れない時間を、いつか買い戻すために。
まとめ
- 改善は放っておくと「足す」方向に進む。足せば形が残り、やめれば責任が残るから
- 俺の職場でも、体感でチェック項目は1.5倍くらい、成果物の種類も増えた。減ったことはない
- 良い取り組みでも、売上にも給料にもつながらない。仕事だけ増える
- 改善の基本は「やめる→まとめる→入れ替える→簡単にする」。最初は「やめられないか」
- 会社の手順は削れない。だから、自分の生活は削る改善でやってきた
会社の手順は、俺には削れない。削れるのは、自分の生活のほうだけだ。
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