YouTubeで、「FIREに必要な金額は2億円」という動画を見た。

計算してみた。

笑ってしまった。2億まで待ってたら、定年しちゃう。

1. 動画の言い分

FIRE系のある動画で、こういう話をしていた。

  • 生活費が年385万円(2人以上の世帯)なら、2億円を取り崩すだけで約52年もつ
  • 2億円のうち1.6億円を配当利回り4%で運用すれば、年640万円。生活費を引いても、200万以上余る
  • ただし、必要な額は人による。サイドFIREという選択肢もある

最後の一言まで入っていて、まっとうな動画だと思う。

でも、2億という数字だけが、頭に残った。

2. 計算し直すと、2億は「上限」だった

ケチなので、計算し直した。

配当には税金がかかる。 640万円は税引前だ。約20%引かれると、手取りは約510万円。生活費を引いた余裕は、約125万円まで縮む。

52年の計算は、インフレを入れていない。 物価が年2%上がると、30年後の生活費は約1.8倍になる。

高配当の4%は、ずっと続くとは限らない。 減配はある。

一方で、4%ルールで考えると、年385万円の生活費に必要なのは、385万÷4%で約9,600万円。税金を多めに見ても、1.2億円前後だ。

前に150年分のデータで4%ルールを確かめた。30年なら4%でほぼ成功する、という結果だった。

2億は、必要額じゃない。ここまであれば何があっても大丈夫、という上限の安心ラインだ。

3. 時間で比べたら、笑ってしまった

ここからが本題。

俺の場合、それぞれのラインに届くまで、ざっくりこうなる。

  • 2億円まで待つ:ほぼ定年
  • フルFIRE:約10年
  • サイドFIRE:約3年

細かい前提を置いた計算じゃない。今の資産と、入ってくる額と、ざっくりの利回りで並べただけだ。

それでも、並べてみて笑ってしまった。

2億まで待ってたら、定年しちゃう。

FIREのためにお金を貯めているのに、貯め終わる頃には、会社のほうが先に終わらせてくれる。

それなら、最初から定年まで働けばいい。FIREでも何でもない。

4. 通帳には載らないが、ちゃんとある

サイドFIREは、完全には辞めない。週に何日か働く。

今の仕事の感覚で言えば、週2〜3日で年150万円くらいは現実的だ。

4%ルールで逆算すると、年150万円を資産から取り崩すには、3,750万円が必要になる。

つまり、週に何日か働けるということは、3,750万円分の資産を持っているのと同じだ。

働ける力は、それ自体が資産だ。

通帳には載らない。でも、ちゃんとある。

2億を目指すより、この見えない資産を少し残しておくほうが、ずっと早い。

5. 逃げ道がある

暴落が怖くないかと言われたら、なくはない。

フルFIREで暴落が来たら、減っていく資産を眺めるしかない。

サイドFIREなら、働く日を増やせばいい。週2日を週3日にする。それだけで、取り崩す額を減らせる。

この逃げ道があるだけで、だいぶ違う。

2億の安心ラインを、お金じゃなくて、働く日数で買っているようなものだ。

6. 50代の時間は、買い戻せない

お金は、あとからでも増やせる。

でも、50代の時間は、あとから買い戻せない。

2億まで待って、定年の日に「さあ、自由だ」と言っても、そのとき失っている時間のほうが、たぶん大きい。

目標が6000万、1億、2億と上がり続けていたことは、前にも書いた。金額を追うと、線はいくらでも先に動く。

動かないのは、自分の年齢だけだ。

まとめ

  • 「FIREには2億円」の動画を見て、計算し直した
  • 配当の税金・インフレ・減配を入れると、2億の話は思ったより甘くない。逆に、4%ルールなら必要額は約9,600万〜1.2億円前後
  • 2億は必要額じゃなく、上限の安心ライン
  • 俺の場合、ざっくり見ると2億まで待つとほぼ定年。サイドFIREなら約3年
  • 週に何日か働いて年150万円なら、資産3,750万円分。働ける力は、それ自体が資産だ
  • 暴落の不安はなくはない。でも、働く日を増やすという逃げ道がある
  • お金は後から増やせる。50代の時間は買い戻せない

2億は目指さない。目指していたら、たぶん定年の日に気づく。笑いながら。

働ける力は、通帳には載らない。でも、ちゃんとある。

※投資にはリスクが伴います。将来の運用成果を保証するものではありません。投資は自己責任でお願いします。

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