辞めるのが、もったいないと思っている。
これまで何度も書いてきた。年収がもったいない、ケチだから踏み切れない、と。
ただ、もう一段深く考えると、これは単に性格の問題じゃない。給与体系の問題だ。
1. 年功序列で積み上がった給与は、辞めると失う
長く同じ会社にいると、給与が積み上がっていく。
二十五年勤めて、それなりの年収になっている。
この給与は、今の会社にいるからこそ得られているものだ。辞めれば、その積み上がった部分は、当然失われる。
転職しても、これまで積み上げてきた額には届かない。前の記事でも書いた通り、今の年齢では年収が上がる転職先がなかなか見つからない。
2. もったいないと思う理由は、構造にある
辞めるのがもったいないと思うのは、ケチな性格だけが理由じゃない。
年功序列という構造そのものが、辞めることを損に見せる仕組みになっている。
長くいればいるほど、得られるものが増える。だから、長くいた人ほど、辞めるときの損失も大きく感じる。
この構造が、我慢を後押ししている。
3. でも、自分は資産があるから抜けられる
ただ、自分の場合は、この構造に完全には縛られていない。
資産が積み上がっている。家族合算で8000万近い。
数年すれば、1億に届きそうなところまで来ている。
辞めても、生活が崩れることはない。給与体系から抜けることのデメリットを、資産が吸収してくれる。
辞めるのがもったいないという気持ちはある。でも、本当に困るわけじゃない。だから、最終的には抜けられる。
4. 資産がなければ、絶対にやめられないだろう
ここで、以前書いた先輩のことを思い出す。
定年退職して、退職金は2000万弱だった。それを住宅ローンの返済に充てて、残ったのは600万円だけだった。
その先輩が、もし定年前の段階で「もう辞めたい」と思っていたとしても、絶対にやめられなかっただろう。
ローンがある。教育費がかかる。定年後の蓄えのことも考えなければならない。
給与体系から抜けることが、即座に生活の崩壊につながる。我慢するしかない。
5. 我慢強さの裏にある、経済的な縛り
日本人の我慢強さについて、前に書いたことがある。
我慢強いから、なかなか辞めない。それが転職市場を停滞させているんじゃないか、という話だった。
ただ、今になって思う。
我慢強さは、性格だけの問題じゃない。
ローン、教育費、定年後の蓄え。こういった経済的な縛りが、我慢を強制している部分が大きい。
性格的に我慢強いというより、経済的に我慢するしかない、という人が、たぶん多い。
6. 資産があるかどうかで、辞められるかが決まる
結局、辞められるかどうかを決めているのは、性格でも根性でもなく、資産の有無だと思っている。
資産がある人は、給与体系から抜けることのデメリットを、自分の力で吸収できる。
資産がない人は、給与体系に縛られたまま、我慢を続けるしかない。
自分は今、たまたま前者の側にいる。資産が積み上がったから、辞めるという選択肢を、実質的に持てている。
これは、性格の良さでも、能力の高さでもない。たまたまそうなった、というだけのことだ。
まとめ
- 年功序列で積み上がった給与は、辞めると失われる
- 辞めるのがもったいないと思うのは、性格だけでなく給与体系の構造のせい
- 自分は資産があるから、給与体系から抜けても生活が崩れない
- 資産がなければ、ローンや教育費を抱えて、絶対にやめられないだろう
- 日本人の我慢強さの裏には、経済的な縛りがある
- 辞められるかどうかを決めているのは、性格ではなく資産の有無
辞めるのがもったいない。それは性格の問題じゃない。資産があるからこそ、迷えるという贅沢な悩みだ。
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