格安SIMをご存知だろうか。
docomo、au、softbank。大手3社の回線を借りて、格安で提供している事業者のことだ。その中に「日本通信」という会社がある。
月額、290円。
「安っ」と思ったそこのあなた、正解。ただし条件がある。
月1ギガしか使えない。
1ギガってどのくらい少ないのか
1ギガ。令和のこの時代に、1ギガ。
YouTubeをなんとなく見始めたとする。気づいたら1時間経っていた。
はい、1ギガ終わりです。お疲れ様でした。
YouTube1時間で約1GB消える。現代人のスマホライフとして、ほぼ「使えない」に近い。
なのに俺はこれで数年間乗り切った。
生存戦略①:1日50MB通知を設定する
何も考えずに使うと、昼前には使い切る。
そこで俺がやったのが、1日の使用量に上限通知を設定することだ。目安は50MB前後。ここで一度「ストップ」がかかる仕組みにしておくと、1日で全部溶かすという悲劇を防げる。
1ギガを30日で割ると約33MB。50MBなら少し余裕を持たせた設定になる。
地味だが、これが一番重要だった。
意志の力より、仕組みの力。これに尽きる。
生存戦略②:YouTubeは見ない。見るなら144p
YouTubeは原則禁止。これが鉄則だった。
ただ、残量に余裕がある日は特別に解禁する。その際は画質設定を144p(最低画質)に落とす。
「見れたもんじゃない」と思うかもしれない。
慣れると意外といける。内容が入ればいい、という境地に達する。人間は慣れる生き物だ。
低速という地獄、そして悟り
「気づいたら使い切ってた」という事故が、数回あった。
1ギガ超過後は低速モードへ突入する。体感では「回線つながってる?」レベルの速度だ。
しかし——。
LINE:使える。
ネット検索:遅いが、使えなくはない。
YouTube 144p:たまに止まるが、見れなくもない。
低速でもゼロではなかった。
大事なのはここだ。「ネットが遅い=使えない」ではない。遅いなりに人類は生きていける。この境地に至ったのが、俺の1ギガ生活の一番の収穫かもしれない。
これが成立した条件
正直に書いておく。これが機能したのには条件がある。
会社にフリーWi-Fiがあった。自宅に光回線を引いていた。
つまり、外出中の通勤時間だけWi-Fiなし、という生活スタイルだったから成立した話だ。外でガリガリ動画を見たい人、地方で家にWi-Fiがない人には向かない。
自分の生活環境を正確に把握した上で選ぶ。これが格安SIM選びの大前提だ。
それでも、年間8万円以上の差になる
月290円。年間3,480円。
大手キャリアの月額(7,000〜10,000円)と比べると、年間で最大8万円以上の差になる。数年やれば、その差は十数万円に膨らむ。
「節約のために不便を受け入れる」というより、「不便に慣れたらそれが普通になった」という感覚に近かった。
快適さにお金を払うのは個人の自由だ。ただ、「実は1ギガで足りるかも?」という人間が、意外と多いのではないかと思っている。
あなたは月何ギガ、本当に使っていますか?
後日談:俺、富裕層になる
あれだけ1ギガを必死に守り抜いた男が今、月1,390円・20ギガの契約をしている。
20ギガ。かつての自分が聞いたら卒倒する数字だ。
しかも何も考えずに使っている。YouTubeも見る。検索もする。気にしない。残量?知らん。
あの頃の144p生活、50MB通知、低速地獄——全部が遠い夢のようだ。
節約で浮かせた金は投資に回した。資産が増えてきたから、通信費を上げられた。月1,100円の違いだが、快適さが全然違う。
月1,390円で富裕層になれる時代、令和は優しい。