自分で言うのも恥ずかしいが、専門学校の成績はトップクラスだった。
勉強の仕方はわかっていた。真面目にやれば結果は出る。テストで点を取る方法を知っていた。そこは得意だった。
卒業を前に、淡い自信があった。
でも就職氷河期は、そんなこと関係なかった
卒業した年は就職氷河期だった。
大手の求人はそもそも大卒限定。専門卒の俺には最初から門が閉まっていた。応募できる求人が少ない。給料も大卒より少ない。同じ仕事をしても、学歴で差がついていた時代だ。
トップクラスで卒業した事実は、就職市場ではほぼ意味がなかった。
採用担当者が俺の成績表を見ることはない。見るのは学歴の欄だ。「専門卒」という一言で、多くのドアが閉まっていた。
淡い自信は、あっさり砕けた。
唯一よかったのは、先生に覚えてもらっていたこと
成績が良かったから顔を覚えてもらっていた。名前も覚えてもらっていた。
先生から「よく頑張ってたな」と言ってもらえた。就職活動で苦戦していることを話したら、相談に乗ってもらえた。
卒業後も関係が続いた。
気づいたら非常勤講師として声をかけてもらっていた。「少しの間だけでいいから来てくれないか」と。
非常勤講師は数回で終わった
向いてなかったんだろうな、と思う。
教えることは嫌いじゃなかった。でも何か、しっくりこなかった。生徒に伝えることの難しさをひしひしと感じた。知っていることと、教えられることは別だった。
数回で終わった。
かわいい子もいたんだけどな(笑)
でもキャリアの相談相手になってくれた
講師は続かなかったが、先生との関係は続いた。
転職を考えた時期に相談できた。キャリアの方向性を迷った時に話を聞いてもらえた。就職市場では報われなかった成績が、人間関係という形で返ってきた。
お金には直結しない。年収が上がるわけでも、出世が早まるわけでもない。
でもこういう返ってき方もある。真面目に取り組んだことは、目に見えない形でどこかに残る。
真面目にやってると、どこかで返ってくる
ノート部長しかり、専門学校の先生しかり。
真面目に向き合っただけで、予想外のところで返ってきた。
就職氷河期は理不尽だった。学歴で門を閉めるシステムは、今でも納得できない部分がある。でも目の前のことを真面目にやり続けたことは、後悔していない。
不器用でも、真面目にやり続けることが一番のコスパだった。たぶん。
結局、今もその会社に勤めている
就職氷河期に入った会社を、25年辞めていない。
転職を考えたことはある。でも結局、今もここにいる。
トップクラスで卒業しても、給料は大卒より少ない。就職市場での評価は今もそこそこだ。
でも投資で5000万円以上の資産ができた。給料だけが全てじゃない、ということは身をもって知った。
氷河期に理不尽を食らっても、真面目にやり続けてきたことが今につながっている。そう思っている。