投資を始めてよかったことは山ほどある。

資産が増えた。将来への不安が減った。知識がついた。お金の見え方が変わった。

でも一つだけ、後悔していることがある。

仕事のやる気が、なくなった。


5000万を超えた頃から、見え方が変わった

サイドFIREという言葉を知った頃だった。

資産が5000万円を超えると、配当と少しの収入で生活できる計算になる。「あ、もう選択肢があるんだ」と気づいた瞬間、何かが変わった。

それまでは「どうすれば出世できるか」「どう評価を上げるか」を考えて働いていた。少なくとも、そういうことを気にしながら働いていた。

でも気づいてしまった。辞める選択肢があることに。


会議が、くだらなく見えてきた

会議に出ると、以前と違う景色が見える。

課長のアホさが、日に日に透けて見えるようになった。以前は気にならなかった些細なことが、妙に目につく。「この会議、意味があるのか」という感覚が消えない。

知らなければよかった、と思う瞬間がある。

選択肢を知ってしまった人間は、選択肢を知らなかった頃には戻れない。檻の扉が開いていることを知ったら、閉まっているふりをするのが難しくなる。


同僚とは普通に接している。たぶん。

内心はともかく、表面上は何も変わっていないと思っている。

ただ、「やる気ねーな」と思われているかもしれない。それは否定できない。

同僚が出世や評価を気にして頑張っているのを見ると、以前は自分もそうだったなと思う。今は少し遠い世界の話に見える。羨ましいとは思わない。でも眩しくもない。ただ「そういう時代もあったな」と思うだけだ。

それが正しいかどうかはわからない。


それでも辞めない理由は、コスパだ

やる気がなくても、辞めない。

理由はシンプルだ。コスパがいいから。

今の会社を辞めたら、次は給料が下がる。転職市場での俺の価値は、今の給料より低い。今もらっている給料は、このスキルと年齢では他では難しい。

かったるい。でも一億円への通過点だと思えば、続けられる。

給料は資産への追加投入だ。それだけの話だ。やる気という精神論より、数字の方が正直だ。


後悔しているけど、戻れない

仕事のやる気がなくなったのは、投資を始めた副作用だと思っている。

選択肢が見えてしまったら、もう見えなかった頃には戻れない。

それが後悔といえば後悔だ。でもやる気がなくなるくらい資産が増えたのなら、それはそれで正解だったのかもしれない。仕事へのやる気と引き換えに、将来への不安がなくなった。悪い取引じゃないと思っている。

かったるいけど、今日も会社に行く。

それが今の俺だ。


本音を言える場所があってよかった

こんな話、職場では絶対にできない。

「やる気なくなっちゃってさ」なんて言えば、ただのやる気のない社員だ。

でも本音は、資産が増えたからやる気がなくなった。ちゃんと理由がある。理由がわかっているだけ、まだマシだと思っている。

投資を始めた副作用として、誰かに伝わればいい。これから投資を始める人の、正直な参考になれば。

やる気がなくなるかもしれない。でも資産は増える。どっちを選ぶかは、あなた次第だ。