職場に、みんなが逃げる部長がいた。
すぐ怒る。顔に出る。機嫌が悪いのが廊下からでもわかる。
同僚たちは用事があっても「あとでいいや」と後回しにする。報告も最小限。できれば関わりたくない、という空気が職場全体にあった。
俺も最初はそう思っていた。
なぜか話しかけられた
でも、なぜかその部長によく話しかけられた。
特別なことをした覚えはない。ただ、逃げなかった。怒っていても普通に接した。それだけだ。
20歳以上年が離れていた。怒っているのはわかる。でも、怒っていることに気づいていないふりをして、普通に話を進めた。
「自分は頭が足りないので、教えてください」というスタンスで、笑顔を少し混えながら聞く。
それだけだった。
怒っている人への正しい対応
怒っている人に対して、多くの人は2つの反応をする。
①逃げる 関わりを避ける。報告を後回しにする。目を合わせない。
②萎縮する 顔色をうかがいすぎて、かえってぎこちなくなる。言いたいことが言えなくなる。
どちらも相手の怒りを「受け取っている」。それが伝わるから、余計に関係がこじれる。
俺がやったのは③怒りをスルーして、普通に接するだった。
怒っていることは見えている。でも、それを「なかったこと」にして話を進める。相手の感情ではなく、「用件」だけに集中する。
これが意外と効く。
「教えてください」は最強のスタンス
もう一つ意識していたのが、「自分は教わる立場」に徹することだ。
20年以上のキャリアの差がある。知識も経験も、向こうの方が圧倒的に上だ。
だから素直に聞いた。本を勧められたら読んだ。アドバイスをもらったら実行した。「言われたことをやってみたら、こうなりました」と報告した。
怒りっぽい人は、実は「自分の話を聞いてもらえない」と思っていることが多い。だから怒る。
ちゃんと聞いて、ちゃんと実行する人間が現れると、態度が変わる。
結果:同期より10年早く出世できた
その部長が「あいつを上げる」と言ってくれた。
本人から直接聞いたわけではない。でも、同期の中で明らかに早いタイミングで役職がついた。体感で10年は早まったと思っている。
今、同期と比べると年収が100万円ほど違う。
逃げていたら、この差はなかった。
難しい上司は「チャンス」だった
みんなが逃げるということは、ライバルがいないということだ。
怒りっぽい上司、機嫌が読めない上司、厳しい上司。職場に一人はいる。
そういう人に正面から向き合える人間は少ない。だからこそ、ちゃんと接するだけで「信頼できるやつ」になれる。
難しい上司は、実はキャリアの近道だった。
まとめ:俺がやったこと
- 怒っていても逃げない
- 怒りをスルーして、用件だけに集中する
- 「教えてください」スタンスで笑顔で接する
- 勧められた本は読む、アドバイスは実行する
- 結果を報告する
特別なテクニックは何もない。ただ、逃げなかっただけだ。
あの部長、今でも感謝している。
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